韓国の大根キムチについて
秋だから、どんどん大根が美味しくなる季節ですね~。
韓国でよく食べる下記大根キムチについて、本場のレシピや大根の品種などを紹介します。
- カクテキ(깍두기)
- ムセンチェ(무생채)
- ムマルレンイ ムチム(무말랭이 무침)
- アルタリキムチ(알타리김치)チョンガクキムチ(총각김치)
- ヨルムキムチ(열무김치)
- ムチョンキムチ(무청김치)
- トンチミ(동치미)
写真は、ポッサム用の千切り大根キムチ、ムセンチェです。
韓国で使う大根は違う品種?
最近、新鮮な葉っぱ付きの大根が売っているので、ムチョンキムチを漬けてみようと思っています。
日本では、写真のような細い大根を一般的に食べます。韓国ではこれを「日本大根 일본무」と呼びますが、細長くて水分が多いのが特徴です。この品種では韓国で沢庵をよく作るので「沢庵大根 단무지무」とも言います。
韓国では「朝鮮大根 조선무」という太い大根のほうを主に食べます。固くて、青い部分が多いのが特徴です。今まで紹介した韓国のレシピ動画から気づいた方もいるかと思います。
カクテキなどキムチを漬ける時には、朝鮮大根の品種で作るのが美味しいと言われていますが、日本の大根でも十分美味しく出来上がります~。
カクテキ(깍두기)
韓国人にとって定番+人気No.1大根キムチといえば、やっぱりカクテキですね。
四角い形に切った大根のキムチです。いちょう切りにすることもあります。
韓国語に近い発音では、カクトゥギ(깍두기)です。
材料と調味料+レシピ
- 大根1本
- 小ねぎ(または長ねぎ)1袋
- 塩(つける時・あれば粗塩)大さじ2
- 砂糖(つける時)大さじ1
- 粉唐辛子大さじ2+◎4
- ◎ アミの塩辛大さじ2
- ◎ イワシの魚醤大さじ2
- ◎ にんにく(すりおろし)大さじ2
- ◎ 生姜(すりおろし)大さじ1/2
- もち米粉(小麦粉)大さじ3
- 【梨やリンゴのすりおろし】をヤンニョム◎に加えると、さらに美味しいです。
- 【アミの塩辛・イワシの魚醤】アミの塩辛かイワシの魚醤のどちらかがなければ、あるほうを大さじ4くらいに増やすか、ないほうのかわりに塩大さじ1/2~1にして塩分を調整してください。韓国の魚醤について詳しくは調味料記事のリスト6番目を参考にしてください。
- 1大根をいちょう切り、または四角い形に切ります。塩と砂糖を加えてよく混ぜ合わせてから1時間置きます(時々上下を裏返します)。洗わずに水気を切ります。★歯ごたえをよくしたい場合は、ざるに上げたまま1時間程おきます。
- 2キムチのりを作ります。鍋にもち米粉(小麦粉)大さじ3+水(粉の3倍くらい、粉がよく溶ける量)を入れ混ぜます。弱火でよくかき混ぜ、とろみが出たら火を止め、冷ましておきます。※キムチのりは、ヤンニョムを野菜によく絡ませる+発酵を進ませるために入れます。
- 3小ねぎを長さ3cm程に切ります。にんにく・生姜のすりおろしも用意します。
- 4大根をボウルに入れ、粉唐辛子大さじ2を加えて大根に色づけます。
- 5キムチのり+調味料◎をよく混ぜ合わせます。大根に加えて和えてから、ネギも加えます。
- 6味見をしてハチミツ(砂糖)、塩で好みの味に調整したら、完成です。
- 【熟成期間】1日間常温保存、6日間冷蔵保存後、お召し上がりください(熟成中は蓋を開けない)
カクテキのレシピは、2つ紹介してありますが、上記レシピはソルロンタン屋さんのカクテキレシピ動画を参考にしたものです。
下記は、韓国人主婦の人気レシピ動画を参考に作った基本のカクテキレシピです。
両方とも、レシピ動画付きなので動画と合わせて参考にしてください。
ムセンチェ(무생채)
ムセンチェ(무생채)は、千切り大根のキムチです。
カクテキと同じくらい、韓国人がよく食べる大根キムチです。千切りなのでカクテキより味が馴染みやすく、即席でも食べられます。
ビビンバに入れて食べてもさっぱりして美味しいです~。
ムセンチェについては、3つのレシピを紹介しましたが、写真は下記のレシピで作ったものです。
簡単レシピ
切って和えるだけの簡単レシピもあります。
ポッサム用のレシピ
ポッサム(보쌈)は、茹で豚にキムチを添えて食べたり、葉野菜に巻いて食べたりする韓国料理です。
添えて食べるキムチとして、甘い味付けのムセンチェが人気です。韓国のポッサム屋さんに行くと、よく出てきます。
大根のサイズも普通のムセンチェより太くて短く、干し大根のように歯ごたえが良いです。和えてすぐ食べられるキムチですし、ぽりぽりと美味しいのでオススメです。
ムマルレンイ ムチム(무말랭이 무침)
ポッサムキムチが干し大根のように歯ごたえが良いと言いましたが、
干し大根で作る「ムマルレンイ ムチム 무말랭이 무침」も韓国人がよく食べるおかずのひとつなので合わせて紹介します。
韓国では細切りではなく太切りの干し大根で作りますが、ぽりぽりと美味しいです~。
作ってすぐ食べられますし、魚醤がなくても大丈夫です。
アルタリキムチ(알타리김치)
実家のアルタリキムチ。小さい大根で漬けたキムチです。
韓国では「アルタリム 알타리무」または「チョンガクム 총각무」と呼ばれる大根の品種ですが、キムチの名前も、大根の名前のまま「アルタリキムチ 알타리김치」または「チョンガクキムチ 총각김치」です。
日本では「ミニ大根」などと呼ばれているようです。私はまだスーパーでは見かけたことがないですが、日本の大根図鑑には載っていたので地方によっては売っていたりするんですかね…。
アルタリムの大根の部分は、歯ごたえがよくて、葉っぱのところは普通の大根の葉っぱより柔らかめで美味しいです。
東京に帰る日。大好きなキムチなので、父が持たせてくれました。
日本ではこの品種の大根が手に入らずレシピを紹介したことがないですが、この機会に韓国のレシピ動画と合わせて作り方を紹介します。
本場のレシピ+動画
- アルタリム
- 小ねぎ
- 玉ねぎ
- キムチのり(もち米粉or小麦粉+水)2カップ
- 梨1/2個
- アミの塩辛1/2カップ
- イワシの魚醤2/3カップ
- ◎ 粉唐辛子1+1/4カップ
- ◎ にんにく(みじん切り)2/3カップ
- ◎ 生姜(みじん切り)大さじ1
- ◎ 砂糖大さじ1+1/2
- ◎ 梅シロップ(メシルチョン)1/4カップ
- 1大根の汚い葉っぱを除去し、土がついている葉っぱと大根の間を包丁で切ります。綺麗に洗います。
- 2大根に粗塩を加えて1時間30分置きます。途中で一度裏返します。
- 3キムチのり+梨+アミの塩辛+イワシの魚醤をミキサーにかけます。
- 43+◎を混ぜ合わせて★ヤンニョムジャンを作り、30分熟成させます。
- 5漬けた大根は水で3回くらい洗い、ザルに30分おいて水気を切ります。
- 6★ヤンニョムジャンと大根を和えてから、薄切りの玉ねぎ、小ねぎを加えて混ぜ合わせて完成です。
- 【熟成期間】1.5~2日間常温保存、しばらく冷蔵保存後、お召し上がりください。
ヨルムキムチ(열무김치)
韓国で夏のキムチとして人気なのでヨルムキムチです。
ヨルム(열무)という名前の大根で作りますが、大根の葉っぱのところを楽しむ野菜です。日本では間引き大根や大根の間引き菜、若大根と呼ばれています。
もともと間引き大根は、品種ではなく、大根が育つ過程で間引きをした物ですが、ヨルムキムチが人気の韓国では、ヨルムだけを栽培する農家も多く、大根の葉っぱを美味しくするために品種も改良して栽培しているらしいです。日本の間引き大根と少し形が違う感じがするのは、改良したものだからです。
写真は、ヨルムキムチのレシピを参考にして作った小松菜のキムチです。
韓国人料理研究家のヨルムキムチレシピ動画も載せてあるので、その動画から韓国のヨルムも確認できます!
ムチョンキムチ(무청김치)
大根の葉っぱを韓国語でムチョン(무청)と言いますが、ムチョンをたっぷり入れて漬けるキムチです。ムチョンだけで漬けることもあります。
秋になると、日本と同じく新鮮で柔らかい葉っぱ付きの大根が売っていることが多いので、このムチョンキムチが人気です。
大根の葉っぱ特有の爽やかさと、ぽりぽりと美味しいカクテキが両方楽しめるキムチです。
栄養もたっぷりで、めちゃくちゃ美味しいのでおすすめします~!
トンチミ(동치미)
大根で作る水キムチをトンチミ(동치미)と言います。
水キムチの汁には、普通のキムチよりも乳酸菌がたっぷり含まれているので、健康にも良くオススメです。
材料と調味料+レシピ
- 大根1本
- 小ネギ1束
- 玉ねぎ1個
- りんご1個
- ◯ もち米粉(または小麦粉)大さじ1+1/2
- ◯ 塩大さじ2
- ◯ 水2L
- □ 塩(あれば粗塩) 大さじ3
- □ 砂糖 大さじ2
- ◎ にんにく(すりおろし)大さじ3
- ◎ 生姜(すりおろし)大さじ1
- ◎ 玉ねぎ(すりおろし)1/2個
- ◎ 梨(すりおろし)1/2個
- 【梨】がなければ、リンゴ、玉ねぎ、大根のすりおろしでも良いです。
- 1大根を洗い、汚れている皮の部分はピーラーで剥きます。全体を4センチの長さで切り、1センチの厚さで拍子木切りにします。
- 2切った大根を保存容器に入れ、□塩3と砂糖2を混ぜ合わせて30分置きます(時々上下を裏返します)。☆漬けたあとの大根は洗いません。
- 3鍋に400ml(分量外)と◯もち米粉1.5を入れ、中火でよく溶けるまでかき混ぜます。◯塩2と水2L(一部でも)を加えて混ぜておきます。
- 4◎薬味と果物をすりおろしにします(ミキサーでもOK)。
- 5小ネギは3cmの長さに切り、玉ねぎとリンゴは薄切りにします。
- 6保存容器に3+4+5(+水2Lの残り)をすべて加えて混ぜ合わせたら、完成です♪
- 【熟成期間】1~2日間常温保存、5日間冷蔵保存で発酵させてからお召し上がりください。
詳しくは下記のレシピをチェックしてください! 参考になる韓国人主婦のレシピ動画もあります。
下記は、カライチのInstagramに載せた実家のトンチミです。
これも東京に持って帰りました^^
伝統的なトンチミは、このように大根を切らずに丸ごとで作ります。
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以上です!
大根のキムチは、他の野菜のキムチより失敗しにくく美味しく出来上がるので、おすすめです。
また、何かうっかりしたことがあれば、追記します~。