小松菜で作るヨルムキムチ
小松菜で韓国のヨルムキムチ(열무김치)のように作るレシピを紹介します。
ヨルムは、韓国語では幼い大根という意味。日本では若大根(間引き大根)と呼ばれているらしいです。
下に載せた韓国のレシピ動画を見ると分かりますが、ほぼ大根の葉っぱのところだけある形になっていて、幼い大根なので普通の大根の葉っぱよりは柔らかいです。
ヨルムのみずみずしい食感とさっぱりとしたヤンニョムが美味しくて、韓国では夏に人気No.1のキムチです。
小松菜とヨルム
ヨルムは、日本でなかなか手に入らないので、小松菜で作るのがおすすめです。食感や味わいがヨルムキムチにわりと近く仕上がります。または、以前紹介したように、葉っぱがたっぷりついているかぶで作るのも美味しいです。
小松菜は、韓国では一般的に食べない野菜ですが、一部の農家で栽培している様子です。こちらの韓国の野菜販売ページでは、小松菜のことを日本でよく食べる野菜として紹介し、食べ方・使い方について「얼갈이 대신 열무김치에 넣어먹기 オルガリの代わりにヨルムキムチに入れる」と書いてありました。
オルガリ(얼갈이)とは、白菜の種類で、ヨルムキムチによく入れる野菜です。細長い白菜で形が少し小松菜に似ています。もちろん白菜なので味や食感が同じではないですが、小松菜でヨルムキムチを作った時に似ていると感じるのは、オルガリが小松菜に似ているからだと思います。
では、韓国の人気レシピ+動画と合わせて作り方を紹介します!
材料と調味料
- 小松菜2袋
- 玉ねぎ1/2個
- 赤パプリカ(省略可)1/2個
- ◯ 水(1カップ)200ml
- ◯ 小麦粉(またはもち米粉)大さじ1
- ◎ にんにく(すりおろし)大さじ2
- ◎ 生姜汁大さじ1
- ◎ 玉ねぎ(すりおろし)1/2個
- ◎ 梨(すりおろし)小1個
- ◎ 粉唐辛子 大さじ4
- ◎ 塩大さじ1
- ◎ イワシの魚醤大さじ2
- ◎ 砂糖(好み)大さじ1
- 【◎ヤンニョムのアレンジ】梨の代わりにリンゴでもOK。魚醤がなければ、塩だけで調整。砂糖は省略、または梅シロップやすりおろした果物の追加でもOK。
- 【イワシの魚醤】韓国でよく使われる魚醤(Amazon 楽天)。魚醤についてはこちらの記事を参考にしてください。
ひと目で分かるレシピ
- 1キムチのりを作ります。鍋に◯水と小麦粉を入れて、かき混ぜながら加熱します。小麦粉がよく溶けてとろみが出たら火を止めて冷まします。
- 2ヤンニョムを作ります。ボウルに◎+キムチのりを入れ、混ぜ合わせます。
- 3小松菜は食べやすい長さに切ります。玉ねぎと赤パプリカは千切りにします。
- 4ボウルに小松菜・玉ねぎ・赤パプリカを加えてヤンニョムと混ぜ合わせます。保存容器に入れて2時間後に上下を混ぜて完成です。
- 【熟成期間】1日間常温保存後、3日間冷蔵保存で発酵させてからお召し上がりください。
- 【キムチのり】ヤンニョムを野菜によく絡ませる+発酵を進ませるために入れます。電子レンジで作る時は約1分加熱。30秒からは混ぜながら少しずつ加熱します。
塩漬けの省略
ヨルムは塩漬けがうまくできないと、苦味や青臭さがでることがあるので、塩漬けを省略する人も多いです。小松菜もヨルムと同じく少し苦味のある野菜なので塩漬けを省略してみましたが、美味しく出来ました。
ただ、塩漬けを省略するので、2のヤンニョムはしょっぱ目で作ります。熟成したら、小松菜はちょうどいい感じになりますが、汁は塩辛いので汁まで楽しみたい方は食べる際に水とか氷を加えるのが良いと思います。
塩漬けをする作り方は、下記のレシピ動画から紹介したので合わせて参考にしてください~。
韓国の人気レシピ
写真付きの詳しいレシピの前に、韓国のレシピ2つを紹介します。
今回は、韓国レシピサイトの下記レシピを主に参考にして作りました。塩漬けを省略する作り方です。
タイトルを直訳すると「汁ひたひたのオルガリヨルムキムチ」です。冒頭で説明したオルガリ(얼갈이)という野菜をたっぷり入れて作っています。レシピの二番目の写真がオルガリです。
料理研究家の本格レシピも
韓国版『きょうの料理』にもよく出てくる人気料理研究家のレシピ動画ですが、とっても美味しそうなヨルムキムチです。
最初の画面に大きく「열무김치 ヨルムキムチ」と書いてあります。韓国では6月がちょうどヨルムが美味しい時期らしいです。
作り方は難しくないです。2時間塩水に漬けてから、ミキサーにかけたヤンニョムで混ぜ合わせるだけです。
【材料】ヨルム、小ねぎ、青唐辛子、赤唐辛子(辛いもの+辛くないもの)
【塩漬け】水5カップ、粗塩1カップ
【ヤンニョム】梨1個、蒸したじゃがいも1個、赤唐辛子10個、粉唐辛子1/3カップ、イワシの魚醤 大さじ2、アミの塩辛 大さじ3、梅シロップ 大さじ2、にんにく6かけ、塩少々、水8カップ
ポイントとして、下記2点が特に大事とのことです。
- 塩漬けの時には、水に溶かして漬けることで食感など美味しくなる
- 蒸したじゃがいもをヤンニョムに入れることで汁がちょうど良い濃度になる。熟成によって野菜の食感もよくなる
この2点は、以前かぶで作るヨルムキムチで紹介したレシピと共通しているところです。前のレシピではすりおろしたじゃがいもをキムチのりの鍋に入れて加熱する流れでした。レシピはこちら
また、味と見た目をさらに本場に近くするためには、粉唐辛子だけ入れるより乾燥した赤唐辛子をミキサーで荒くかけて入れるのが良いです。ただ、日本でよく売っている小さい乾燥赤唐辛子や鷹の爪を入れると激辛になるだけで美味しくないので入れないでください~。
写真付きの詳しい作り方
Step1キムチのりを作ります。
- 【鍋での作り方】鍋に◯水1カップと小麦粉大さじ1を入れて、かき混ぜながら加熱します。小麦粉がよく溶けてとろみが出たら火を止めて冷まします。
- 【レンジでの作り方】電子レンジで約1分加熱。30秒からは混ぜながら少しずつ加熱します。
ヨルムキムチのキムチのりは、濃度が薄いです。鍋のほうがとろみが出やすいですが、今回は手軽にレンジで作りました。
Step2ヤンニョムを作ります。
まず、ヤンニョムに入る薬味と果物をすりおろしにします。玉ねぎ半分と赤パプリカ以外を全てすりおろしにします。
生姜は絞って汁だけを使いましたが、好みですりおろしのままヤンニョムに入れても良いです~。
もっと綺麗な汁にしたい場合は、
ミキサーにかけるか、すりおろしたものをこし布などで絞るのが良いです。
ボウルに◎+キムチのりを入れ、混ぜ合わせます。
調味料、集合~。
◎ にんにく(すりおろし)大さじ2
◎ 生姜汁 大さじ1
◎ 玉ねぎ(すりおろし)1/2個
◎ 梨(すりおろし)小1個
◎ 粉唐辛子 大さじ4
◎ 塩 大さじ1
◎ イワシの魚醤 大さじ2
◎ 砂糖(好み)大さじ1
砂糖を入れると、甘みがあって美味しいですが、熟成後に汁が少しどろっとします。
さっぱりとした汁を楽しみたければ、省略か、梅シロップやすりおろした果物を追加するのが良いです。
Step3小松菜は食べやすい長さに切ります。
小松菜によって結構苦味が強かったりするので、美味しい小松菜で作るのも大事だと思います。
今回のレシピで使った小松菜は、オーガニックだからなのか茎が細くて全体的に柔らかい感じで生で食べた時に苦味があまりなくて美味しかったです。
玉ねぎと赤パプリカは千切りにします。
韓国で赤唐辛子をよく入れますが、スーパーで見かけないので、赤パプリカを入れましたが、省略しても良いです。
ちょうど韓国産の赤パプリカが安く売っていたので^^
Step4ボウルに小松菜・玉ねぎ・赤パプリカを加えてヤンニョムと混ぜ合わせます。
まず、玉ねぎと赤パプリカを入れてヤンニョムと混ぜ合わせてから、
小松菜を投入。
手でよく混ぜ合わせます。
混ぜ合わせたら、葉っぱのところはすぐボリュームが減ります~。
保存容器に入れます。
日が暮れて外は、薄暗くなっていました。
2時間後に上下を混ぜて完成です。
これは省略しても良いかもしれませんが、塩漬けをしてないので、参考レシピと同様に、ヤンニョムがまんべんなく馴染むように混ぜておきました。
熟成期間は
1日間常温保存後、3日間冷蔵保存を目安にしてください。
酸味のある味が好きなら、もっと熟成させても美味しいです。
漬けてから5日熟成後、
ヨルムキムチの蓋を開けました~!
見た感じ美味しそうでしたが、この前失敗したので…
少し不安な気持ちで味見してみたら、
美味しい!
小松菜の食感もシャキシャキといい感じでした。
最初のヨルムキムチは、つけ麺と一緒に^^
この日、食卓の下でうろうろしていたマシューの記念写真。
作ってから8日目。
酸味のあるキムチが好きなので、容器一個分は食べずに我慢していました。
小松菜はさらに馴染んでいる感じがして、もっと熟成キムチの味がしました。
ヨルムキムチと汁を使って、冷やし素麺やビビン麺を作るのも人気です。
夏のキムチと言いながら、ほぼ夏が終わる直前に紹介してしまいました^^;
小松菜は、ヨルムと違って一年中スーパーに置いてあるので、手軽に作れそうです。
この前は、塩漬けする作り方で失敗しましたが、今度またチャレンジしてみたいと思います。
ヨルムキムチの韓国レシピを見ていると「この前失敗したからこのレシピでもう一度作ってみます!」というコメントを結構見かけます。カクテキとかと違って、ヨルムキムチは作るのが苦手な韓国人が多い様子です。
では、紹介したレシピが参考になれば嬉しいです~!