大根の葉っぱたっぷりのキムチ
新鮮な葉っぱ付きの大根が出回る秋には、韓国で ムチョンキムチ(무청김치)が人気です。ムチョンとは、大根の葉を指しますが、大根の部分も入れて漬けることが多いです。
大根の葉っぱ特有の爽やかさと、ぽりぽりと美味しいカクテキが両方楽しめるキムチです。
参考になる韓国人主婦のレシピ動画と合わせて作り方をお届けします。
ヨルムキムチ(大根の間引き菜キムチ)が好きな方にもオススメです。
大根の葉は、βカロチン、ビタミンC、カルシウムなど、栄養たっぷりで、美肌効果や目の健康に良いです。
栄養も栄養ですが、味も美味しいので、ぜひ作ってみてください!
材料と調味料(ヤンニョム)
- 大根(1本+葉は2本分)1300g
- 長ねぎ1本
- 小ねぎ(省略可)1袋
- 塩(つける時・あれば粗塩)大さじ3
- もち米粉(小麦粉)大さじ2
- ◎ 粉唐辛子大さじ7~10
- ◎ アミの塩辛大さじ2
- ◎ イワシの魚醤大さじ2
- ◎ にんにく(すりおろし)大さじ3
- ◎ 生姜汁(すりおろしOK)大さじ1
- ◎ りんご(すりおろし)1/2個分
- ◎ 玉ねぎ(すりおろし)1/4個分
- ◎ はちみつ(砂糖)大さじ1~2
- 塩小さじ1
- 【りんご・玉ねぎのすりおろし】必須ではないですが、味わいが豊かになります。梨や大根のすりおろしを入れても美味しいです。
- 【アミの塩辛・イワシの魚醤】アミの塩辛かイワシの魚醤のどちらかがなければ、あるほうを大さじ4くらいに増やすか、塩大さじ1/2くらい追加して塩分を調整します。韓国の魚醤について詳しくは調味料記事のリスト6番目を参考にしてください。
ひと目で分かるレシピ
- 1大根を1.5cm厚さの半月切り(いちょう切り、四角い形OK)に切ります。大根の葉は5cm程の長さに切ります。
- 2大根と葉に塩 大さじ3を加えてよく混ぜ合わせ、1時間30分置きます(時々上下を裏返します)。2~3回軽く洗ってから水気を切り、ざるに上げたまま30分程おきます。
- 3キムチのりを作ります。鍋にもち米粉(小麦粉)大さじ2+水(粉の3~5倍、粉がよく溶ける量)を入れ混ぜます。弱火でよくかき混ぜ、とろみが出たら火を止め、冷ましておきます。
- 4にんにく・生姜・玉ねぎ・りんごのすりおろしも用意します(ミキサーOK)。長ネギをみじん切りに、小ねぎは3cm程の長さに切ります。
- 5キムチのり+調味料◎をよく混ぜ合わせて★ヤンニョムを作ります。
- 6大根+葉+★ヤンニョム+長ネギ+小ねぎを混ぜ合わせます。
- 7味見をして塩などで味を調整したら、完成です。
- 【熟成期間】2日間常温保存後、冷蔵庫で冷やしてからお召し上がりください。葉はすぐ食べても美味しいですが、大根は8日以降が美味しくなります。
- キムチのりは、ヤンニョムを野菜によく絡ませる+発酵を進ませるために入れます。
- 以前紹介したカクテキのレシピと概ね変わらないですが、大根の葉が入るので、塩に漬けたあと、水で洗うところが違います。そのため、漬ける時に入れる塩の量も多めに入れています。
韓国人主婦のレシピ動画4選
参考になる韓国の人気レシピ動画4つを紹介します。大根の葉は食べやすい長さに切る人もいれば、切らずに和える人もいます。
- スマホではYouTube画面が小さいので、四角い「全画面」ボタンを押すことで画面の大きさを調整してください。
紹介したレシピと違うところや、ヤンニョム(味付け)の作り方を要約しました。計量単位を書いてないところは「大さじ」です。
1番目:美味しそうな本格レシピ
ミキサーにかける時に入れる「ごはん」は、キムチのりの代わりです。大根の葉を切らないほうが見た目は綺麗に見えますね。
■材料:大根+葉5kg、小ねぎ200g、長ネギ1本、塩(漬ける時)300g
■ヤンニョム:粉唐辛子500ml、にんにく200ml、生姜50g、りんご1/2個、玉ねぎ1/2個、ごはん2、アミの塩辛1、イワシの魚醤5、マグロの魚醤3、梅シロップ50ml、昆布の出汁400ml、塩1
魚醤としては、アミの塩辛(새우젓 Amazon検索結果)・イワシの魚醤(멸치액젓 Amazon商品情報)・マグロの魚醤(참치액)の3種類を入れています。
2番目:簡単かつ本格で人気
食べやすく、大根の葉を切って和えるところを参考にしました。大根の葉が美味しいから、ヤンニョムはシンプルにしても美味しいとのことで、りんごのすりおろしなどを入れてないです。
■材料:大根+葉6-7kg、小ねぎ200g、長ネギ1本、玉ねぎ1個、塩(漬ける時)300g
■ヤンニョム:粉唐辛子500ml、にんにく100ml、生姜シロップ2、小麦粉1(+水250ml)、アミの塩辛200ml、ハチミツ50ml、煮干しと昆布の出汁200ml、塩で調整
こちらの方は、他の魚醤を省略してアミの塩辛を多めに入れるほうが美味しいとの意見です。
イワシの魚醤は魚の臭みが強いので、苦手な人もいれば、好む人もいます。私は入れるほうが好きですが、癖のある味が苦手な方はアミの塩辛だけ入れるのがオススメです。
3番目:大根の葉だけで作る
大根部分は入れてないムチョンキムチです。乾燥した赤唐辛子もミキサーにかけて入れていますが、粉唐辛子だけ入れるより美味しいです(鷹の爪と違う種類の赤唐辛子です)
■材料:大根の葉、からし菜、小ねぎ、塩(漬ける時)100g
■ヤンニョム:粉唐辛子200ml+乾燥した赤唐辛子30g、大根110g、梨1/4個、にんにく3、生姜小さじ1、生姜シロップ1、砂糖1、もち米1(+水)、アミの塩辛1+生エビ75g、イワシの魚醤3/4カップ、塩で調整
ミキサーにかけるものは、梨・大根・乾燥した赤唐辛子・イワシの魚醤ですが、乾燥した赤唐辛子は水でふかしてから入れています。
4番目:チョンガクキムチのように
秋の幼い大根を葉っぱ付きのまま、漬けていますが、大根キムチ一覧記事で紹介した「チョンガクキムチ 총각김치」のような出来上がりです。
■ヤンニョム:大根、せり、ネギ、玉ねぎ、梨、魚醤400ml、塩、生姜、にんにく、キムチのり、オリゴ糖(砂糖)、粉唐辛子
計量は正確に出てないので映像と合わせて確認してください。大根、梨などは千切りにして入れていますが、とっても美味しそうな本格ヤンニョムです~!
写真付きの詳しい作り方
大根の葉の保存方法
葉っぱ付きの大根は、葉の部分に栄養が行ってしまうので、すぐ切り落としてキッチンペーパーで巻いて冷蔵保存します。
Step1大根を1.5cm厚さの半月切りに切ります。大根の葉は5cm程の長さに切ります。
ムチョンキムチに入れる大根は大きめに切る人が多いですが、いちょう切りでも、カクテキのように四角い形でも良いです。
家にあるボウルが小さめだったので、保存容器で和えることに!
Step2大根と葉に塩 大さじ3を加えてよく混ぜ合わせます。
まず、切った大根を容器に入れて塩 大さじ2を加えて混ぜ合わせてから、
切った葉っぱに塩 大さじ1を加えて混ぜ合わせます。
1時間30分置きます。
大根の大きさが小さければ、もっと短く調整しても良いです。塩の量を増やして漬ける時間を短縮する方法もあります。
まんべんなく塩漬けされるように、時々上下を裏返します。
1時間半経つと、ボリュームが半分くらいになります。
2~3回軽く洗ってから水気を切り、ざるに上げたまま30分程おきます。
塩漬けしている間に、ヤンニョムの準備をします!
Step3キムチのりを作ります。
鍋にもち米粉(小麦粉)大さじ2+水(粉の3~5倍、粉がよく溶ける量)を入れ混ぜます。
弱火でよくかき混ぜ、とろみが出たら火を止めます。
作ったキムチのりは、冷ましておきます。
Step4にんにく・生姜・玉ねぎ・りんごのすりおろしも用意します。
長ネギをみじん切りに、小ねぎは3cm程の長さに切ります。
私はすりおろし器を使いましたが、ミキサーでかけたほうが細かくなるのでオススメです。
マシューが下でずっとうろうろ~
Step5キムチのり+調味料◎をよく混ぜ合わせて★ヤンニョムを作ります。
ヤンニョムとは、キムチの素とも言える味付けになるものです。
◎ 粉唐辛子大さじ7~10
◎ アミの塩辛大さじ2
◎ イワシの魚醤大さじ2
◎ にんにく(すりおろし)大さじ3
◎ 生姜汁(すりおろしOK)大さじ1
◎ りんご(すりおろし)1/2個分
◎ 玉ねぎ(すりおろし)1/4個分
◎ はちみつ(砂糖)大さじ1~2
粉唐辛子とはちみつ(砂糖)は、お好みで分量を調整してください。
私はこの時、粉唐辛子を大さじ7加えて、和える時に大さじ3くらいを追加しました。
粉唐辛子の量は、和えてから調整しても良いですが、このタイミングに入れてしばらくおくと、粉唐辛子の粉っぽさがなくなる点が良いです。
韓国人主婦の動画を見ると、粉唐辛子をかなり入れているのが分かりますが、そのようにはっきりとしたキムチの色になるように加えるのがオススメです~。
大根と葉を塩漬けするのに保存容器を使ったところ、
蓋をしてひっくり返すことができて、楽でした~。
Step6大根+葉+★ヤンニョム+長ネギ+小ねぎを混ぜ合わせます。
ビニール手袋をつけてまんべんなく和えます!
Step7味見をして塩などで味を調整したら、完成です。
塩 小さじ1を追加。
先程のヤンニョムにハチミツを入れるのをうっかりしていたので、ハチミツも大さじ2入れました。
色味がちょっと薄かったので、粉唐辛子も大さじ3追加。
ヤンニョムを入れる前に、大根のところに先に粉唐辛子を少しつけておくと、赤みがよく染まって美味しそうに見えるという話もあります。
ムチョンキムチが完成した時にも、マシューは巡回していました。
熟成期間と発酵による味の変化
2日間常温保存後、冷蔵庫に入れます。
冷蔵庫に入れる前に蓋を開けてみました。
熟成中は、なるべく空気にふれないほうが良いらしいですが^^
一度上下を混ぜてから、上を少し押しながら空気が入らないように整えました。
この時点で、大根の葉はもう美味しかったです~!
大根のほうは、漬けて一週間以上経ってからのほうが美味しかったです。
10日ほど経つと、大根の辛味も消え、甘さだけ残る感じで、ぽりぽりと美味しい熟成カクテキ味になります。
漬けてから4日後。初めての実食~。
この日は、和風の味付けにした豚肉煮込みでしたが、厚揚げとキムチがよく合いました!
大根はまだ熟成されてないから、葉っぱを中心に食べました。
もっと熟成してから食べようと思ったので、
漬けてから7日後、再度オープン。
蓋を開けた時に、熟成キムチの匂いがふわっと上がってきます。
もうちょっと味が馴染んでいる感じです。
キムチのお皿を出して、盛り付けていたら…
マシューが食卓の下から
「キムチの匂いがするぞ」
もう少し盛り付けを綺麗に整えてから記念撮影。
お皿の三兄弟の中で、下の困った顔の子を偏愛しています。
カレーうどんと一緒に食べたりもしましたが、この日は焼きそばに添えて^^
3人前の焼きそばをいつも二人で食べています。
麺料理に厳しい夫で、蕎麦は完全には信頼してもらえませんが、、、焼きそばは完全に任されるようになりました^^;
大根の葉が太い部分もあったので、固くないかなと心配でしたが、全然大丈夫でした。
二番目の参考レシピ動画では、太いところを包丁で少し叩いていました。そうすることで柔らかくなるとのことなので参考にしてください~。
ご飯はもちろん、ラーメンやうどん、カルグクス(レシピ)の麺料理にも良く合う万能副菜だと思います。
発酵によって酸味も増してどんどん美味しくなっているので、残りのムチョンキムチを食べるのも楽しみです^^