韓国式トンカツ(トンカス)
トンカツを韓国語では「トンカス(돈까스)」と言います。
韓国では日本のトンカツも人気ですが、昔ながらの韓国式トンカスが好きな人も多いです。
韓国式トンカスは、デミグラスソースをベースにしたソースがかかっているのと、わらじかつのようにお肉が薄くて大きいという特徴があります。詳しくはレシピのあとに、韓国の人気店映像と合わせて紹介したので参考にしてくださいね。
では、おうちで簡単にお店の味が再現できる韓国式トンカスのレシピを紹介します!
材料と調味料+レシピ
トンカツ用ロース肉は、脂の少ないものがおすすめ。韓国ではほぼ赤身のロース肉がよく使われます。
- 豚ロース(3枚)400g
- ◯ 小麦粉 1/2カップ
- ◯ 牛乳(水ok) 1/4カップ
- ◯ 卵 1個
- ◯ 塩コショウ 少し多め
- ◯ おろしにんにく(省略可) 大さじ1/2〜1
- パン粉、サラダ油適量
- ◎ デミグラスソース 150g
- ◎ 野菜果物系ジュース150mL
- ◎ ケチャップ大さじ5
- ◎ ウスターソース(トンカツok)大さじ2
- ◎ おろしにんにく大さじ1/2〜1
- 【付け合わせ】キャベツの千切り、カクテキ、たくあん、ヤンニョムたくあんなどが人気です。
- 【◎ ソース】3枚分の量です。写真のデミグラスソース缶は290gだったので半分くらい使いました。パイナップルジュースやりんごジュースなどok
ひと目で分かるレシピ
- 1お肉の上にラップをして、めん棒や手で叩いてひと回り伸ばします。お肉と脂身の境目に数か所切れ込みを入れ、スジ切りをします。
- 2◯をよく混ぜてバッター液を作り、1のお肉をつけておきます。(普通に小麦粉→溶き卵→パン粉の衣で作ってもok)
- 3副菜を準備しておきます。キャベツを千切りにします(ケチャップとマヨネーズを混ぜたドレッシングが定番)。たくあんやキムチを用意します。
- 4ソースを作ります。鍋に◎を入れ、混ぜながら弱火で10分ほど煮ます。
- 5ソースと同時に、パン粉をまぶした2のお肉をカリッと揚げます。(フライパンにサラダ油を1cm深さに入れて両面焼いてもok)
- 6油を切ったトンカツをお皿に盛り、ソースをかけたら出来上がり!ナイフで切りながら召し上がってください。
- 【※2】バッター液にしばらくつけておくと、衣が剥がれにくくなります。冷蔵庫で冷やすと、カリッと仕上がりやすくなります。
デミグラスソースを一から作ってみたものの、かなり大変なうえに、韓国のお店の味に近く作るのも難しかったです。
市販のデミグラスソースを使って作るのが確実でした! 全然楽ですし…
昔ながらのトンカスは、軽洋食レストランで楽しむものだったので、ナイフとフォークを使います。
ナイフで切りながら楽しむのもトンカスの魅力の一つと言う人も多いです^^
豊富なデミグラスソースにケチャップとジュースの甘みと酸味が効いて、トンカツにぴったり。
ソースがかかった上とかかってない下の食感の違いも楽しめます♫
韓国式トンカスには、消化に良いカクテキが定番の付け合わせです。(日本式トンカツのお店で出てくることも)
ピクルスではなく、たくあんやヤンニョムたくあんが添えて出てくることも多いです。
では、写真付きの詳しいレシピ+Blogの前に、参考になる韓国の情報を紹介します。
韓国のレシピ+人気店の作り方
韓国式トンカツがよく分かるように、韓国発信の映像と合わせてお届けします。
最近、話題のレシピ
イ・ジョンヒョン(이정현)という有名芸能人が韓国の番組で紹介した下記のトンカスレシピが韓国で最近人気です。
最初の画面に書いてありますが、昔ながらのトンカツを韓国では、イェンナルトンカス(옛날 돈까스)と言います。イェンナル(옛날)は「昔の」という意味。
トンカツのことは韓国では基本トンカスと言います。「ツ」は韓国語にない発音なので「ス(스)」になることが多いです。
■材料(T=大さじ)
豚ロース 500g、にんにく粉末 1T、牛乳1/2カップ、小麦粉1カップ、卵2個、塩コショウ、パン粉、サラダ油
■ソースの調味料
小麦粉2T、バター20g、ウスターソース3T、ケチャップ2T、醤油1T、いちごジャム2T、水1カップ、牛乳1/2カップ、マシュルーム2個、コショウ
■ソースの作り方
1)熱したフライパンにバターと小麦粉を入れ、茶色になるまで3分ほど炒めます。
2)ウスターソース、ケチャップ、醤油、コショウを加えて炒めます。
3)水と牛乳を少しずつ入れながらよく混ぜます。いちごジャムで甘さを調整します。
4)ソースを少し煮つめてから、マシュルームを入れて出来上がり。冷めたら粘りが出てくるので、少し水っぽい程度で仕上げてください。
韓国トンカスは、このように脂身がほぼない薄いロース肉で作ることが一般的です。
この動画のデミグラスソースは、
実際作ってみたところ、ソースにさっぱり感がなく、韓国で食べたトンカスのソースと違う気がしました。ポイントとなるいちごジャムは確かにいい感じでしたが…。
あと、こちらのソースレシピでウスターソースとケチャップをもう少し追加したほうが個人的に良かったです。
記事の後半に実際作った時の写真と合わせて失敗談を書いたので、ルーから作るレシピに興味のある方は参考にしてください!
簡単材料で作るソースレシピ
料理研究家のペク・ジョンウォンさんは、バターとウスターソースを使わず、手軽に作れるレシピを紹介しています。
こちらはまだ試せてないですが、シンプルな材料で作りたい時に参考にしてください。
昔ながらのトンカスは、軽洋食トンカス(경양식 돈까스)とも呼ばれています。画面に大きく書いてありますね。
▼日本語字幕あります。
■トンカツソースの調味料
水1+2/3カップ、サラダ油6、ケチャップ1/4カップ、砂糖3、醤油3、小麦粉2、酢1+1/2、牛肉ダシダ少し、味の素少し、コショウ少し
■ソースの作り方
1)フライパンにサラダ油と小麦粉を炒めて、ブラウン色になるまで炒めます。
2)ケチャップ、砂糖、醤油、酢、水を入れながら、よく混ぜます。好みでダシダ、または味の素のようなMSGを少し追加します。
3)少しとろみが出てきたら、コショウを入れて出来上がり。
市販デミグラスソースでもお店のソースでも牛肉出汁が入っているので、牛肉ダシダを入れるのはいいアイデアだと思いました。
バターがなければサラダ油でもルーが作れるんですね! 私はソースにバターが入っているのが苦手なので、むしろサラダ油のほうが良かったかもと思いました。
そういえば、ペクジョンウォンさんが夢で出てきました。最近見すぎたようです^^;
昔ながらのトンカスとして韓国で人気のお店
韓国の水原(スウォン)市で34年やっている人気のお店ですが、私が子供の時に食べたトンカスに近かったです。
ここ10数年で、日本のトンカツが韓国でブームになっているので、このような昔ながらの軽洋食トンカス(경양식 돈까스)のお店が減ってきました。
水原(スウォン)市で最後に残っているお店らしいです。
▼動画の後半に韓国トンカスの形とお店の作り方が流れます。
カクテキ、ヤンニョムタンムジ(たくあんのピリ辛和え)、ほうれん草のナムルなどの副菜から韓国らしさが感じられます。
ルーから作るデミグラスソースは、牛骨出汁に36種類の材料が入る本格的なもの。
おうちでこのように作るのは難しいので、やっぱり市販デミグラスソースから調整するのが正解かもしれません。
南山のワントンカス
下記のように、왕돈까스(ワントンカス・王トンカス)と書いてあるお店もあります。
軽洋食トンカスのお店よりカジュアルな雰囲気で、薄くて大きいトンカスにインパクトがあります。
ソウルの南山(남산・ナムサン)にあるワントンカスのお店が特に人気で、デートコースで行くカップルも多いです。
このお店は、韓国人がよく食べる青唐辛子に味噌だれサムジャンも出ますが、これがトンカツとよく合うらしいです。笑
1ヶ月か前に、韓国で食べたトンカスを作ってみたい!とレシピのリクエストを頂いたのですが、この店で食べたのかなと思ったりしました^^
写真付きの詳しい作り方+Blog
Step1お肉の上にラップをして、めん棒や手で叩いてひと回り伸ばします。
お肉と脂身の境目に数か所切れ込みを入れ、スジ切りをします。
形が曲がらないように筋切りを。
フライパンで焼く場合は、曲がると火が通りにくくなるから特にしたほうがいいですね〜。
Step2◯をよく混ぜてバッター液を作ります。(普通に小麦粉→溶き卵→パン粉の衣で作ってもok)
◯ 小麦粉 1/2カップ
◯ 牛乳(水ok) 1/4カップ
◯ 卵 1個
◯ 塩コショウ 少し多め
◯ おろしにんにく(省略可)大さじ1/2〜1
この日は牛乳がなかったので水に。このパッター液の割合がお気に入りです!
1のお肉をつけておきます。
バッター液につけて冷蔵庫で冷やしておくと、カリッと仕上がりやすくなります。
しばらくつけておくと、お肉にしっかり馴染むから、衣が剥がれにくくなるところも良いです。
Step3キャベツを千切りにします。たくあんやキムチを用意します。
トンカツとソースは熱いうちに食べたほうが美味しいので、先に副菜の準備をします。
ちょうどカクテキがあったので出しましたが、他のキムチでも美味しいし、たくあんでもOK。
Step4ソースを作ります。鍋に◎を入れ、混ぜながら弱火で10分ほど煮ます。
◎ デミグラスソース 150g
◎ 野菜果物系ジュース 150mL
◎ ケチャップ 大さじ5
◎ ウスターソース(トンカツok)大さじ2
◎ おろしにんにく 大さじ1/2〜1
ジュースは、パイナップルのジュースやりんごジュースなど、爽やかな味のものがおすすめ。
なければ、水で作ってみて、ケチャップやはちみつ(砂糖)、酢で調整しても良いと思います。
ケチャップとウスターソースは、煮る時に追加しました。
Step5ソースと同時に、パン粉をまぶした2のお肉をカリッと揚げます。
フライパンにサラダ油を1cm深さに入れて両面焼いてもOK
ウスターソースとケチャップを入れて調整。
ちょうと良かった量をレシピにまとめましたが、お好みに合わせて微調整してくださいね。
パットとかで油を切ったほうがいいですが、パットを出すのが面倒くさくて天ぷら紙に^^;
2回目はトンカツ2枚を。ソースの味もいい感じになりました〜。
ルーから作るより全然簡単ですし、さっぱりと美味しく出来上がりました!
Step6油を切ったトンカツをお皿に盛ります。
ソースをかけたら出来上がり!
ナイフで切りながら召し上がってください。
買ったナイフを使う機会があまりなかったですが、トンカスのおかげでたくさん使いました。笑
お肉はもっと薄く伸ばしたほうが韓国のワントンカスに近いビジュアルになりますが、そこはこだわらなくてもいいかなと思ったので、軽く伸ばしました。
日本でも昔はトンカツを薄い肉で作ったと美味しんぼ(漫画)の山岡さんが言っていたらしいです。。夫から聞きましたが^^
とにかく、ソースが肝でしたが、美味しく仕上がって大満足!
韓国ドラマを見ながら、食事^^
千切りキャベツはケチャップとマヨネーズを混ぜたドレッシングが韓国式トンカツでは定番ですが、デミグラスソースが美味しかったので、そのまま添えて食べました〜。
美味しい市販デミグラスソースに、ケチャップやジュースの甘みと酸味、にんにくが効いて、
トンカツが油っぽくなく、とても美味しかったです!
夫はもう2枚目のトンカツを食べていました。笑
韓国で食べたトンカスの味を私よりはっきり覚えていた夫がいろいろアドバイスしてくれました。
市販デミグラスソースを使うのも夫のアイデアでしたが、いろいろ調べてみて、ジュースやケチャップで味を調整するのが良さそうと思いました。
トンカツと全然関係ない話ですが、見ていた韓国ドラマでは、またクッパを食べていました。
クッパのお店が海沿いにあるのを見て、なんで海辺で豚肉クッパ(돼지국밥)を食べるの?と夫が不思議がっていました。
ルーから作るデミグラスソース
この日は、韓国で話題のイ・ジョンヒョンレシピ通りにルーから作った時です。
ちなみに、使っているにんにくは、みじん切りにして冷凍したものです。
■韓国式!にんにくの長期保存方法。みじん切りにすると料理が楽♪ 冷蔵冷凍OK
韓国料理はにんにくをよく使うので、作り置きしておくと便利です。
バッター液に牛乳を入れて作りました。
牛乳を入れると、お肉が柔らかくなる効果があるらしいですが、イマイチ効果は実感できてないです。笑
バター20gを溶かして、、
小麦粉を入れて炒めます。
少し茶色になるまで炒めたほうがいいですが、私はちょっと甘かったです。
レシピどおりの順に入れましたが、ウスターソースとケチャップを入れて混ぜると、
このように固まっちゃうので、水を少しずつ入れながら混ぜたほうが良かったなと後悔を。
固まるのを溶かすのが手間だったので><
牛乳を入れたら、理想の色よりまた薄くなって。。なんか違うなと思いながら作りました。笑
マシュルームを入れて、あとはいちごジャムで甘さを調整するだけ!
トンカツをあげている間に、
ちょっと煮詰まっちゃいましたが、水やウスターソースを入れればよかったです。
(いちごジャムを入れて味見した時は、美味しい!と感じました)
冷めたら、とろみがもっと強くなったので、理想より少し水っぽく仕上げたほうが良かったです。
後悔の連続^^;
この日は、キムチがなかったので、たくあんのピリ辛和えをさっと作っておきました。
下記のレシピに近いですが、たくさんをもっと細切りにしました。
■超簡単!たくあんと玉ねぎのピリ辛酢和え。韓国の作り置きおかずレシピ
デミグラスソースとの奮闘が終わり、いただきましゅー!
フライパンが大きいから、ソースがまた冷めやすくて(汗
キャベツの千切りには、ケチャップとマヨネーズをかけました〜 混ぜるのは口の中ですることに。
色も薄いし、、バターの香りが強く、ミルキーでトンカツのソースとして、よく合わない感じ。
頑張って作ったのに失敗だなと思いました。
失敗したけど、マシューたちにお供え^^
夫は、韓国のトンカスと違うけど、味は美味しいよ〜と言ってくれましたが、私はたくあんのピリ辛和えがなければごはんが進まなかったです。。
むね肉で作ったチキンカツで、ソースの再チャレンジ
同じくバッター液を作り、、
めん棒で広げたむね肉をつけておきました。
デミグラスソースには、むね肉で作るチキンカツもよく合いそうだったので、これで再チャレンジしてみることに。
むね肉の皮とキムチを入れて簡単チゲも作りました。
皮から美味しい出汁が出ました〜。
デミグラスソースを手軽に作ってみたくて、小麦粉以外のソース材料を全部入れて煮てみましたが、
ウスターソースとバターが混ざったら、小さい玉が出来てしまい綺麗な仕上がりにならなかったです。
仕上げにとろみをつけて。。
バター少なめ、ウスターソースとケチャップを多めに入れて、最初より好みの味にはなりましたが、
見た目が完全に失敗^^;
フライパンで焼いたチキンカツにかけて、いただきましゅー。
ソースの味は最初よりマシになったものの、やっぱり韓国のお店の味とは違いました。
このソースのレシピではだめだなと断念(泣)
でも、キムチチゲもすっきりと美味しかったし、
むね肉で作ったチキンカツがソースによく合って美味しいお昼ご飯でした〜。
結局、スーパーで売っている市販のデミグラスソースをアレンジして作るのが一番美味しかったし、韓国のお店の味に近い!という結論を出しました。
これはとても美味しかったので、普通のトンカツから新しい食べ方を試してみたい方にも自信を持っておすすめできます^^
長くなりましたが、最後まで見てくださってありがとうございます。