チャンジョリム(장조림)は醤油煮
チャンチョリム(장조림)は、韓国の定番作り置きおかずです。
チャン(장)は醤の漢字ですが、醤油を指し、チョリム(조림)は煮つけ、煮もの。つまり、醤油で煮つめた料理です。
メイン具材を前につけて、豚肉チャンチョリムや、卵チャンチョリムと色んな種類がありますが、何もつけずにチャンチョリムと言うと、牛肉で作ったものを指します。いちばん定番なので〜。
今回は韓国の人気レシピと合わせて、牛肉の醤油煮チャンチョリムの作り方を詳しく紹介します。
もも肉のような脂のない部位で作るので、低脂肪高タンパクの一品です。
材料と調味料+レシピ
- 牛もものかたまり肉(豚肉でも)450g
- うずらの卵(水煮でも)20個
- にんにく7かけ
- 長ねぎ1/2本
- 乾燥唐辛子/青唐辛子(省略可)1〜2本
- ◎ 醤油大さじ8
- ◎ 砂糖大さじ4
- ◎ みりん大さじ3
- コショウ適量
- 【具材】うずらの卵が定番ですが、普通の卵で作っても良いです。ししとう入りも人気です。
- 【出汁材料】あれば、昆布や、玉ねぎ、生姜、干し椎茸も追加します。
ひと目で分かるレシピ
- 1牛肉のかたまりを3〜5等分(手で裂く際に長さが短くならないように注意)に切ります。20分ほど水につけて血を抜きます(新鮮なお肉は流水で洗うだけでも)
- 2鍋にうずらの卵を入れ、かぶるくらいの水+お酢/塩 各小さじ1を入れて茹でます。箸で卵を転がし、沸騰したら中火で5分間加熱します。冷水で冷ましてから剥きます。
- 3長ねぎをぶつ切りに切ります。にんにくは皮を剥いて洗います(そのままでもスライスでも)
- 4牛肉を下茹でします。沸騰したお湯に牛肉を入れて、2分ほど茹でます。流水で軽く洗います。
- 5鍋に水5カップ+長ねぎ(+昆布など出汁材料)を入れて加熱します。沸騰したら、牛肉を加えて(昆布は取り出す)中火で20分以上煮ます。
- 6乾燥唐辛子+調味料◎を加えて20分煮ます。☆牛肉にお箸を入れたり裂いてみて柔らかくなっていることを確認してから、取り出します。
- 7鍋から長ねぎなど出汁材料を取り出し、うずらの卵+にんにくを加えて5〜10分煮ます。(ししとうを加えます)
- 8少しだけ冷ました牛肉を手で細長く裂き、鍋に加えます。コショウをかけて完成です。
- 【※ 2】丸みのあるところから剥いてから、水の中に入れて剥くと剥きやすいです。綺麗な汁にするために、破れてしまった卵は、鍋に入れず、口に♪
- 【※ 8】具材がひたひたになるくらいの汁の量にしてください。作ってすぐ食べる場合は、牛肉を入れてから少し煮つめても良いです。
コショウをかけて出来上がり♪
作り置きおかずとして保存する際に、牛肉などの具材がひたひたになるくらいの汁の量が良いです。(お肉が固くなりにくい+味が染み込むため)
保存が効くように、味付けをもっと濃くする人も多いです。
甘辛い味付けが染み込んでいる柔らかい牛肉とうずらの卵は、ご飯のお供^^
うずらの卵をメインで作るチャンチョリムも人気です。
ドラマ『サイコだけど大丈夫』に出たうずらの卵のチャンチョリムもちょっと話題になりましたが、よく食べるおかずなので、韓国ドラマや映画でもよく目にすると思います。
下記レシピには、普通の卵で作るレシピや、豚肉入りレシピなど、具材のアレンジも紹介したので参考にしてください。
韓国の人気レシピ3選
韓国定番のおかずなので人気のレシピをいろいろ見ましたが、その中でおすすめしたいレシピ動画を3つ紹介します。
人気料理研究家のレシピ
昔からテレビの料理番組によく出てくるベテラン料理研究家のレシピです。
出汁パックに野菜を入れて煮込むなど、丁寧な作り方です。出汁に使われる野菜と薬味も多いですね。
■材料
牛肉 300g、うずらの卵 15個、水8カップ、昆布 2枚
☆野菜出汁の材料
干し椎茸2個、長ねぎ1/2本、にんにく5かけ、生姜1かけ、青唐辛子1個、玉ねぎ1/4個、粒コショウ小さじ1
◎ヤンニョムの調味料+追加具材
醤油1/2カップ、清酒(みりん)大さじ3、砂糖大さじ2、にんにく10個、ししとう10個
■レシピ
① 牛肉を切り、水に30分間つけて血を抜く
② 沸騰したお湯に塩小さじ1を入れて、2分ほど茹でて流水で洗う
③ うずらの卵は、3分ほど茹でて皮を剥く
④ 出汁パックに☆野菜出汁の材料を入れる
⑤ 鍋に水8カップと出汁パックを入れ、沸騰したら昆布と牛肉を加えます。10分後に昆布を取り除き、それから30分後に出汁パックを取り除きます。
⑥ 鍋に◎ヤンニョムの調味料+ニンニクを加え、10分ほど煮込みます。ししとうを加えて5分煮込んだら完成です。牛肉は食べる直前に手で裂いてお皿に。
牛肉の切り方も参考になると思います。早く柔らかくなるように、小さいサイズのかたまりに切ります。
調味料を入れる前の加熱時間が長いです。牛肉が柔らかくなるまで、40分はかかるとのこと!
手で裂いた牛肉を保存容器に入れると、塩辛くなるから、小さいかたまりのまま、保存して、食べる直前に裂くのをすすめています。
日本語字幕!分かりやすいレシピ
韓国で簡単かつ美味しいレシピとして有名なペクジョンウォンさんのレシピです。
日本語字幕もあるので、初めてチャンチョリムを作る方は、こちらをまず見たほうが理解が早いかもしれません。
■材料
牛肉 500g
◎ヤンニョムの調味料
水 10カップ、醤油 1カップ
砂糖 1/2カップ、みりん1/6カップ
にんにく 20個、青唐辛子5本
■レシピ
① 牛肉を流水で洗ってから切ります
② お肉を沸騰したお湯に入れて10分ほど茹でます
③ 茹でたお肉を流水で洗う
④ 鍋に◎調味料と牛肉を入れて加熱。沸騰したら弱めの中火にかえて50分ほど煮る
⑤ 仕上げにスライスにんにく+1cm程の厚さに切った青唐辛子を入れて軽く火を通す。
⑥ 細長く手で裂いたお肉を加えて完成。
下茹で時間が10分で長いですね。余分な脂や臭みがもっと取れますが、うまみも取れてしまいそうなので私は短めにしました。
醤油だれで煮込む時間は長いから、牛肉に味がしっかり染み込みそうです。
温かいごはんにバターをのせて、チャンチョリムの汁と混ぜて食べると最高に美味しいらしいです^^ 昔は、バターよりマーガリンをのせて食べる人が多かったみたいですが…
圧力鍋で柔らかく!人気主婦のレシピ
最後に、ベテラン主婦の人気レシピを紹介します。圧力鍋で作る方法です。
牛肉を柔らかくするために時間がかかりますが、圧力鍋を使うと、早いうえに柔らかくできるので、持っている方は参考にしてみてください。
■圧力鍋の加熱時間
強火で圧力をかけます。
圧力がかかったら、5分間強火のままに。
それから弱火に変えて15分間加熱します。
いろんな野菜と薬味、参鶏湯にも使われる漢方材料を入れて煮ています。美味しくないわけがないですね^^
牛肉がほろほろで美味しそうです!
1番目の料理研究家とこちらの主婦のように、牛肉は食べる直前に裂いて醤油だれをかけて食べるのが伝統的な感じですが、気軽に全部裂いておいて保存する人も多いです。
その他、料理本やレシピサイトのレシピを見たり。
写真の料理本は、韓国のバンチャン(おかず)専門のお店で出したレシピ本ですが、いちばん人気のメニューとしてチャンチョリムのレシピが紹介されていました。
具材は牛肉、うずらの卵、ししとう、にんにく。定番のこの4つ。
ピンク色で大きく書いてある「소고기 꽈리고추 장조림」が料理名ですが、소고기(ソゴギ)は牛肉、꽈리고추(クァリコチュ)はししとう、장조림(チャンチョリム)は醤油煮。
ということで… 今回の料理名は
「소고기 장조림 ソゴギ ジャンチョリム」です。
写真付きの詳しい作り方+Blog
Step1牛肉のかたまりを3〜5等分に切ります。20分ほど水につけて血を抜きます。
切る時には、手で裂く際に長さが短くならないように気をつけます。
レシピ動画のように、もっと細かく切っても良いです。
新鮮なお肉は流水で洗うだけでも良いです。
血を抜くことは、基本やりますが、下茹でだけで済ます人もいます。
Step2鍋にうずらの卵を入れ、水+お酢/塩 各小さじ1を入れて茹でます。
箸で卵を転がし、沸騰したら中火で5分間加熱します。
冷水で冷ましてから剥きます。
丸みのあるところから剥いてから、水の中に入れて剥くと剥きやすいです。
綺麗な汁にするために、破れてしまった卵は、鍋に入れず、口に入れちゃいましょう〜。
Step3長ねぎをぶつ切りに切ります。にんにくは皮を剥いて洗います。
玉ねぎとかもあれば、出汁用なので取り出しやすい大きいサイズに切ります。
追加具材としてししとうを入れる場合は、フォークで穴をあけておきます。
Step4牛肉を下茹でします。沸騰したお湯に牛肉を入れて、2分ほど茹でます。
綺麗で臭みの少ない汁にするために、下茹でを。
流水で軽く洗います。
Step5鍋に水5カップ+長ねぎを入れて加熱します。沸騰したら、牛肉を加えて中火で20分以上煮ます。
お肉に火が通ってないときに、味付けすると、固くなりやすいから、この流れに。
時間があれば、長い時間じっくり煮ましょう。
Step6乾燥唐辛子+調味料◎を加えて20分煮ます。
◎ 醤油 大さじ8
◎ 砂糖 大さじ4
◎ みりん 大さじ3
お肉を取り出す前に、お箸を入れたり裂いてみて柔らかくなっていることをチェックするのも大事。手で裂く際に苦労しなくなります。
Step7鍋から長ねぎなど出汁材料を取り出します。
少し適当に取り出しましたが、こし器を使うと、もっと綺麗な汁になりますね。
うずらの卵+にんにくを加えて5〜10分煮ます。
にんにくの香りをもっと楽しめたい方は、ペクジョンウォンさんのようにスライスにして仕上げに入れても良いです。
うずらの卵軍団が鍋の中で踊っている間に。。
Step8少しだけ冷ました牛肉を手で細長く裂きます。
加熱時間25分のレシピがあったので試してみましたが、まだ柔らかくなくて手で裂くのが大変^^; 40分以上はやっぱりかかる感じです。
冷めすぎると裂きにくくなったりするから、温かいうちに裂きます。
牛肉を入れる前に、汁の量と味を調整しました。
干し椎茸のスライスがあるのを思い出して、うずらの卵を入れるタイミングに入れましたが(先に入れればよかったのですが)、汁を吸って汁が少なくなったので、水を追加しました〜
汁の味見をして好みの味に整えます。
裂いた牛肉を鍋に加えます。コショウをかけて完成です。
すぐ食べる場合は、牛肉を入れてから少し煮つめても良いです。
作り置きする場合は、汁につけておくと牛肉と卵に味が染み込むので加えるだけでOK!
なので、作り置きする時には具材がひたひたになるくらいの汁の量が良いです。写真よりもう少し多めに。
牛肉の醤油煮、チャンチョリムの出来上がり!
このくらいの量が出来上がりました。
これは作り置き用。
見本にならなくてすみませんが、汁はひたひたのほうが良いです!
これは、すぐお昼のおかずに。
最近、ちょっと外食が増えていたので、体調を整えるために、おかゆ沼を。
チャンチョリムは、ご飯はもちろん、お粥にもよく合います〜。韓国のおかゆチェーン店として有名なボンジュク(본죽)のチャンチョリムも人気なんです。
久しぶりの沼だったから、沼もかなり美味しく感じました^^
これは日本のレシピを少しアレンジしたお粥Verなんですが、今年は韓国式のお粥も紹介したいです。
牛肉の旨みに、甘辛くほんのりピリ辛くおいしいチャンチョリム。
脂のないお肉なので、冷蔵庫で保存した際に脂が浮かないところも良いです。
作るのに時間もかかるので、韓国では結構手のこんだ料理のイメージがあります。もものかたまり肉があったらぜひ作ってみてください〜♪