本格カルビチムの簡単な作り方
カルビチム(갈비찜)とは、韓国では正月などに欠かせない代表的な肉料理です。おもてなし料理として食卓を飾る一品でもあります。
骨付きのカルビや厚めに切った牛肉または豚肉を、じっくり煮込んだり、チム(=蒸し)したりして作るのでお肉が柔らかくて美味しいです〜。
醤油ベースの甘辛い味付けが基本ですが、豚肉の場合は粉唐辛子を入れたピリ辛の味付けも人気です。
今回は、韓国版『きょうの料理』に出ていた韓国人料理研究家のレシピを紹介します。放送分の動画も載せたので合わせて参考にしてください。
今回は豚肉で作りましたが、牛肉でも味付けは基本変わらないです。
豚肉だったので、半分は辛い味付けにしました。好みの味付けで作ってくださいね。
圧力鍋や炊飯器で作るレシピも人気ですが、普通の鍋で煮詰める作り方です。
他の本格レシピより簡単ですが、すごく美味しかったです!
材料と調味料(4人前)
- 豚肉(牛肉でもOK)900g
- 大根1/4本
- 人参1個
- 長ネギ(または玉ねぎ)1本
- ◯ 玉ねぎ(みじん切り)1/2個
- ◯ リンゴ(みじん切り)1個
- ◯ にんにく(みじん切り)大さじ3
- ◯ 生姜(みじん切り)+スライス大さじ1/2
- ◯ パイナップルジュース(省略可)50ml
- 水(4カップ)800ml
- ◎ 料理酒大さじ2
- ◎ 醤油大さじ8
- ◎ 砂糖大さじ4
- ◎ 塩コショウ少々
- ◎ ローリエ(省略可)1枚
- ◎ 乾燥唐辛子(省略可)適量
- 辛 粉唐辛子大さじ2
- 辛 みりん大さじ2
- 【豚肉】肩ロースやバラ肉のかたまり肉、角煮用ブロック肉で良いです。韓国では骨付きの肉(カルビ)で作るのであればオススメです。
- 【牛肉で作る場合】味付けは基本一緒ですが、生姜、ローリエなど臭みを取る調味料は少なめで大丈夫です。
- 【野菜】上記野菜以外に「カボチャ」「じゃがいも」「キノコ」を入れることもあります。
- 【パイナップルジュース】パイナップルをみじん切りにして入れても良いです。お肉が柔らかくなる効果があります。「梨のみじん切り」を追加するのもオススメです。
- 【辛】辛い味付けのほうに後半に追加します。粉唐辛子など韓国の調味料については調味料記事を参考にしてください。
ひと目で分かるレシピ
- 1豚肉を30分間水につけて、血を抜きます。時々水を変えます。30分過ぎたら、水気を切ります(新鮮なお肉なら、省略または水にさらすだけでも良いです)
- 2薬味○の玉ねぎ、リンゴ、にんにく、生姜をみじん切りにします。生姜の残りはスライスにします。
- 3鍋に4カップの水を沸かし、豚肉+薬味○+調味料◎を加えて蓋をせず中火で40分ほど煮詰めます。アクを取ります。スライス生姜とローリエは途中で取り除きます。
- 4野菜(大根、人参、ネギ、玉ねぎ)を大きめに切り、鍋に加えます。野菜に火が通り、汁がほぼなくなるまで煮詰めたら完成です♪
半分、辛い味付けにする場合は、ステップ4で野菜に火が通った時に、半分別鍋に移し、混ぜておいた辛の調味料(粉唐辛子+みりん)を鍋に加えて煮詰めます。
全体を辛い味付けにする場合は、お好みの辛さに合わせて量を増やしてくださいね。
参考にした韓国版『きょうの料理』番組
今回は、NHKの『きょうの料理』にあたる位置づけの韓国教育放送の料理番組レシピを参考に作りました。
1番目の動画は主に挨拶と材料の説明、2番目は全体の作り方を、3番目はレシピのまとめと試食の内容です。
さっとレシピの全体像を見たい方は、3番目の動画を見てください。
- Playlistは連続再生されます(一部のスマホではボタンを押してから次が再生される)
- スマホではYouTube画面が小さいので、右下の四角い「全画面」ボタンを押してください。
今回は辛いカルビチムのレシピだったので、後半で全体に粉唐辛子を入れています。料理研究家の方も言っているように、粉唐辛子を入れなければ普通のカルビチムになるので、私は半分は醤油味、半分は辛い味付けにしました。
作り方と調味料は、紹介したレシピとほぼ変わらないですが、梨とパイナップルのみじん切り、カボチャを入れているところが違います。
粒コショウも入れています。「スライスした生姜、乾燥唐辛子、ローリエ、粒コショウ」はお茶パックに入れて鍋に入れているので、取り出す時に楽ですね。乾燥唐辛子が入っていると彩りよく美味しそうに見えるので私は取り出さなかったです。
2番目後半の一部は、和え物(コッチョリ)のレシピなので飛ばしてください。ちなみに「참나물チャムナムル」という野菜ですが、日本語では「ヒカゲミツバゼリ」と言うらしいです。日本のスーパーでは見たことがないですが…。
写真付きの詳しい作り方
Step1豚肉を30分間水につけて、血を抜きます。時々水を変えます。
ブロックのお肉だったので、角煮料理のサイズに切ってから、水をいっぱい入れてつけました。
臭みをとるために、血を抜きます。
30分過ぎたら、水気を切ります。
お肉の赤みが薄れてきましたね。
韓国では骨付き肉も混ぜて作るので、基本やってる人が多いですが、新鮮なお肉なら省略してもいいですし、洗うだけでも良いです。
Step2薬味の○玉ねぎ、リンゴ、にんにく、生姜をみじん切りにします。生姜の残りはスライスにします。
玉ねぎや、リンゴ、梨、パイナップルを入れることで、自然な甘さが加わり、お肉が柔らかくなります。
みじん切りにして煮込むと、汁に溶け込みます。
Step3鍋に4カップの水を沸かし、豚肉+薬味○+調味料◎を加えます。
○ 玉ねぎ(みじん切り) 1/2個
○ リンゴ(みじん切り) 1個
○ にんにく(みじん切り)大さじ3
○ 生姜(みじん切り)+残りはスライス大さじ1/2
○ パイナップルジュース(省略可)50ml
◎ 料理酒 大さじ2
◎ 醤油 大さじ8
◎ 砂糖 大さじ4
◎ 塩コショウ 少々
◎ ローリエ(省略可)1枚
◎ 乾燥唐辛子(省略可)適量
料理研究家の話によると、すべての料理においてお肉を入れるタイミングは、
- チゲや鍋など汁を楽しむ料理は ⇒ 水から肉を入れる
- お肉を楽しむ料理は ⇒ お湯から肉を入れる
ということで、今回は沸騰してからお肉を入れます~。
料理研究家は、全て入れてからアクをとっていましたが、
みじん切りの野菜と果物がアクをとるときに邪魔になるので、私はお肉と酒大さじ3を先に入れて、アクを一度取ってから、他の調味料を入れる流れにしました。
アクを取ります。
韓国では圧力鍋で作る人が多いですが、圧力鍋で作る場合は、水を半分に減らして20分ほど煮つめると良いとのことです。
中火で40分ほど煮詰めます。スライス生姜とローリエは途中で取り除きます
お茶パックがあったら、「スライスした生姜、ローリエ」を入れて鍋に入れると取り出しやすいです。
煮つめる時に蓋をしないほうがいいとのこと。肉のくさみもとんでいきます。
Step4野菜(大根、人参、ネギ、玉ねぎ)を大きめに切ります。
大根と人参は角を薄くそぎ取ると、煮くずれしにくくなるし、汁も濁らないですが、私はパスしました^^
玉ねぎではなく、長ネギを入れる方は長ネギも切ります〜。
鍋に加えます。
この日は、料理研究家のレシピ通りに、40分ほど煮込んだ鍋に加えましたが、
お肉の様子を見て早めに入れても良いと思います。
野菜に火が通り、汁がほぼなくなるまで煮詰めたら完成です♪
だんだん汁が減っていきます。
半分、辛い味付けにする場合は、汁が少し残っている時に半分別鍋に移します。
左の鍋は辛い味付けに、 右の鍋は普通の醤油味にすることに~。
粉唐辛子を直接鍋に入れても良いですが、入れる前にスープや、みりん(または料理酒)に混ぜて少しふかしてから入れると、早くスープに馴染みやすいです。
粉唐辛子+みりん(各大さじ2)を混ぜたものを鍋に加え、煮詰めます。
全体を辛い味付けにする場合は、粉唐辛子の量を増やしてくださいね。
味見。ピリ辛だけど優しい甘みが〜
塩加減もバッチリでした!
辛い味付けのカルビチム、完成~♪
美味しいタレがお肉の中にギュッと染み込んでいます。
醤油ベースの辛くないほうも、煮詰めて完成〜♪
そのままでも美味しかったのですが、もう少し濃い味付けにしたかったので、醤油大さじ1とみりん大さじ1を追加しました。好みによって調整してください~。
盛り付けが苦手ですが、お皿にできるだけ綺麗に乗せて^^;
輪切りにした小ねぎもそっと。
2番目の料理番組動画で、鍋に粉唐辛子を入れるシーンで、美男子の進行役の方が、出前でカルビチムを頼もうとしたら、辛い味付けのほうが醤油の味付けより2千ウォン(200円くらい)高かった話をしました。
「粉唐辛子を入れるだけなのにあれは高いですね」と言ったら、
料理研究家の方は粉唐辛子って最近めちゃくちゃ高いから、「高いのが当然でしょ」って突っ込みました。確かに(笑)
こっちは、醤油味の基本カルビチム!
お肉がとろっとろです。
カルビチム、大成功でした^^
やっぱり料理研究家のレシピは間違いないですね。
ふたりで2回に分けて食べましたが、美味しすぎて出来たての時に3/4くらい食べちゃいました。お肉の量を考えると、結構な量ですけどね~
大根と人参は、後で食べた時に味がもっと染み込んで美味しかったです。
私は辛い味付けのほうがもっと美味しかったのですが、夫は両方とも美味しいと言っていました。
圧力鍋で作ると時間を短縮できますが、圧力鍋がなくて…。炊飯器で作るレシピも簡単で人気ですが、ご飯を炊かないといけないことと洗うのが面倒で、結局鍋で作りました。
鍋で作ると、圧力鍋や炊飯器で作るより少し手間ですが、アクも取れるし、臭みも取れやすい点が良いらしいです。
煮詰める時間が長いこと以外は、特に複雑なことはないので、時間のある時にぜひ作ってみてくださいね!
同じく、韓国版『きょうの料理』のレシピを見て作ったユッケジャンのレシピもおすすめです。
豚の細切れなどでさっと作れる豚肉の甘辛炒め、チェユクポックムのレシピもあります^^