トラジキムチは韓国ならではのおかず
ソウルの実家に帰ると、食卓にトラジキムチがよく置いてあります♪
トラジ（도라지）は、桔梗（キキョウ）の意味ですが、トラジキムチに使われるのは桔梗の根のところです。
韓国ならではの食材だからなのか、日本にある焼肉屋さんや韓国料理屋さんの名前もトラジが結構多いですよね〜
トラジキムチのレシピの前に、食べたことのない方のためにその味やトラジについて軽く紹介します！
トラジキムチ（トラジムチム）の味と効能
トラジで作る料理として、トラジキムチとトラジナムルが定番です。トラジナムルも美味しいですが、それは今度改めて紹介したいと思います。
ちなみに、日本ではトラジキムチと呼ばれているようですが、韓国ではキムチと呼ばず、トラジムチム（도라지무침）と言います。
ムチム（무침）は和物の意味♪
桔梗の根を生で和えるので、隣に写っているきんぴらゴボウよりも歯ごたえがあって、食感も美味しいです！
甘酸っぱいコチュジャンだれに、桔梗の根のほんのりとした苦みが混ざって、食欲をそそるおかずとして人気です。
桔梗の根は、特に喉などの気管支に良いことで有名です。高麗人参のようにサポニンが多く含まれていて、咳や痰を抑えたり、炎症を抑える効能があります。
その他、ゴボウのように腸内環境も整えてくれるなど、栄養豊富！
トラジ（桔梗の根）は、韓国の人気食材
残念ながら桔梗の根は、日本の一般的なスーパーでは手に入らないですが、韓国でよく食べる食材の一つです。
今回、韓国に帰った時に、母と一緒にソウルの大きな市場に行きました。
東京に帰る時にいつもトラジムチムを作ってくれるので、トラジも購入！
市場には、トラジを売っている店がたくさんありました〜。お店の奥でトラジの皮を剥く作業をしている方が見えました。大変そう…
韓国産の桔梗の根トラジは、400g（写真の袋に入っている量）で6,000ウォンでした。
根だから重くて400gだとしてもあまりボリューミーではなかったです。
Googleでトラジを検索すると、高級食材として紹介されていましたが、韓国でよく食べるものなので高級食材とは思わなかったです。でも、今回一緒に市場で購入するところを見て安くはないなと思いました。
中国産のほうがやっぱり安いですが、韓国人も国産（ハングルで、국산）が新鮮で一番だと思っているので、お店でも国産を大きく書いて宣伝しています＾＾；
桔梗の根キムチの韓国レシピ
今年も母が作ってくれたトラジキムチを持って東京へ。
私は作ったことがなかったので母にレシピを聞いてみたら、ノートにまとめて見せてくれました。
母のレシピは下記の有名韓国人研究家のレシピに結構近かったので、こちらの動画と合わせて参考にしてください。
ひと目で分かるレシピ（数字のみは大さじ）
- 1桔梗の根（300g）を食べやすい長さ、厚さで切る。苦みが抜けるように塩もみをする。数回洗って水気を切る。
- 2桔梗の根に調味料（塩1/2、水飴1/3カップ、お酢1/3カップ）を入れて30分漬ける。
- 3きゅうり（2本）を半分に切り、種をスプーンで取り除く。0.5cmの斜め薄切りにして、調味料（塩1/2、砂糖1/2）を入れて20分漬ける。
- 4コチュジャンだれを作る。調味料（粉唐辛子3、コチュジャン3、醤油1、みじん切りのにんにく1、みじん切りの長ねぎ2、梅シロップ2、砂糖3、お酢4）をよく混ぜる。※先に作ってもいいし、前日作って冷蔵庫で熟成ok
- 5桔梗の根ときゅうりの水気を手でしっかり絞ってボウルに入れる。コチュジャンだれとよく和える。好みでごま油1/2を加える。塩で味を整えて出来上がり。
水飴と梅シロップは日本であまり使わない調味料ですが、砂糖やオリゴ糖、ハチミツなどに代えても良いです。
きゅうりのさっぱりとした味がトラジキムチにピッタリなので、きゅうり入りで作るのが定番です。
母はトラジ多めにきゅうり少なめで作って、ごま油を入れない感じでした。きゅうりの下漬けは塩のみに。
去年ソウルに帰った時に、母がトラジムチムを作っているところの写真を撮りました。
順番的には、コチュジャンだれを一番先に作っていました。
下記調味料（大さじ）を混ぜ合わせてコチュジャンだれを作ります。
粉唐辛子3、コチュジャン3、醤油1
みじん切りのにんにく1、みじん切りの長ねぎ2
梅シロップ2、砂糖3、お酢（2倍）4
韓国のピリ辛和え（ムチム）でよく使われる調味料ですね。
割合は人によって少しずつ違います。
みじん切りのニンニクと長ねぎは、作り置きして容器に入っているものを使いました。
この2つの薬味は韓国の料理で本当にたくさん使われるので、母のように作り置きしてる韓国人が多いです。
両方入れてよく混ぜます。
コチュジャンだれの出来上がり！
和える写真がなかったですが＾＾；下漬けしたトラジときゅうりの水気を絞ってから、コチュジャンだれと和えたら完成です。
去年、東京に帰ってきて母が作ったトラジムチムの袋をあけた時の写真。
ご近所さんに渡したら、美味しいと評判でした。
トラジキムチは体にもいいし、日本では食べられないものということもあり、
去年の秋、両親が東京に来た時にはたくさんお願いしたら、こんなにたっぷり持ってきてくれました！
トラジキムチのある食卓（Blog）
先週、東京に帰ってきて、母が作ってくれたトラジキムチを容器に〜。
荷物が多かったので、今回は少しだけお願いしました。
美味しそう〜〜
東京に帰ってきて初めてのおうちごはん。
夫が栗ご飯を炊いてくれました。
ソウルの実家で最後に食べたごはんも栗ご飯だったので、国を渡って栗ご飯の続きです。
夫は気管支に持病があるので、韓国に住んでいる時も母と父がよくトラジキムチを作ってくれました。
先ほど書いたように、トラジは喉などの気管支にすごく良いので〜
少し苦みがありますが、この苦みに栄養がありますし、ピリッと甘酸っぱいコチュジャンだれがこの苦みとよく合う気がします。
癖のあるものを食べない夫も食べられるくらいなので、意外と食べやすいかもです。
豚肉と野菜の炒めに、韓国のりだけ出して、いただきましゅー。
マシューとミルとアキにお供え。
みんな韓国出身なので喜んでくれると思います＾＾ 韓国のりにトラジムチムがまたよく合います！
Netflixで『嫉妬の化身』の続きを見ながら食事。
2週間ぶりに、この看護師さんを見てなぜかホッとした気分を味わいながら、美味しいごはんを。
甘い栗ご飯とピリ辛トラジキムチも相性抜群でした！
トラジムチムの他、母の手料理はえごまの葉の醤油漬け（ケンニプチャンアチ）を持ってきました。
去年漬けたものが少し残っているとのことで、全部〜
去年、ソウルの実家で初めて食べたおうちごはんにも、トラジムチムが登場。
話題になっていた映画『ミナリ』は韓国語でセリの意味で、韓国人がよく食べる野菜がタイトルになっていましたが、
そういう意味合いで『トラジ』も映画のタイトルになれるかなと思ったりします。笑
韓国では他にもピリッと辛いおかずが多いせいか、日本に持ってきて食べる時にさらに美味しく感じます＾＾
この記事を書いていたら、日本でトラジが手に入らないのに紹介する意味あるの？と、隣で夫のツッコミがありましたが…
トラジやトラジキムチについて気になった方がいると思うので参考になれば嬉しいです！
■韓国でおうちごはん。トガニコムタン、桔梗の根キムチ、春の味覚おかず！チャンチン
