太刀魚の煮付け、カルチチョリム
今回は、韓国人が大好きな太刀魚の煮付けについて紹介します!
太刀魚の身は甘いですが、ピリ辛ヤンニョムでその甘さがもっと引き立ちます。
韓国語では「カルチチョリム 갈치조림」と言いますが、カルチ(갈치)は太刀魚、チョリム(조림)は煮付け、煮物の意味です。カルチと一緒に煮込んだ大根やじゃがいもも、とっても美味しいです。
南大門市場にはカルチチョリムの専門店が多いですが、お店のレシピなど韓国で人気のレシピをまとめました。
まず、私が作ったレシピから紹介します。他のレシピ5選+動画と合わせて参考にしてください。
材料と調味料
- 太刀魚1匹
- 大根1/5本
- ネギ1本
- 玉ねぎ1/2個
- 昆布(あれば煮干しも)2枚
- 塩(魚の下味)少々
- ◎ 醤油大さじ4
- ◎ コチュジャン大さじ1
- ◎ 粉唐辛子大さじ2
- ◎ みりん大さじ2
- ◎ 砂糖大さじ1
- ◎ にんにく(すりおろし)大さじ1
- ◎ 生姜(すりおろし)大さじ1/3
- ◎ コショウ少々
- 【コチュジャン・粉唐辛子】濃厚な味付けが好み ⇒ コチュジャンを多めに。さっぱり系が好み ⇒ コチュジャンを省略して粉唐辛子と醤油を多めに調整します。韓国大手食品会社CJのコチュジャン(Amazon 楽天)。
- 【砂糖】を減らして、水飴や梅シロップ(メシルチョン)を追加しても良いです。
- 【出汁】定番は昆布と煮干しの出汁です。手軽にダシダでもOK。ダシダなど韓国の調味料についてはこちら
ひと目で分かるレシピ
- 1大根は1.5cm厚さの半月切りに、ネギと玉ねぎは薄切りにします。
- 2鍋に大根+ひたひたの水(2~3カップ)+昆布を加えて火をつけます。沸騰したら昆布を取り除きます。
- 3太刀魚の皮を包丁で取り除きます(すべて取らずに平らな面の真ん中を中心に)。綺麗に洗い、食べやすい長さに切ります。塩をふって下味をつけます。
- 4調味料◎を混ぜ合わせて★ヤンニョムジャンを作ります。半分を鍋に加えます。
- 5大根に火が通りスープが馴染んできたら、玉ねぎを加えます。太刀魚を乗せ、★ヤンニョムジャンの残りをかけます。
- 6太刀魚に汁をかけながら、弱中火で煮込みます(蓋はしない)。ネギを追加し、太刀魚に味が馴染んできたら完成です。
写真付きの詳しい作り方の前に、参考になる本場のレシピ動画をお届けします。
韓国の人気レシピ5選+動画
韓国のレシピ動画と料理番組を5つ紹介します。南大門市場のお店レシピについては最後に載せました。
- 1~2番目:韓国人主婦の人気レシピ動画2選
- 3~4番目:韓国版『きょうの料理』番組から有名料理研究家のレシピ2選
- 5番目:南大門市場でカルチチョリム専門店をやっている方のレシピ(料理バラエティ番組より)
- ※スマホではYouTube画面が小さいので、四角い「全画面」ボタンを押すことで画面の大きさを調整してください。
紹介したレシピと違うところや、ヤンニョムジャン(味付けのたれ)の作り方を要約しました。計量を書いてないところは大さじです。
1番目:韓国人主婦の人気レシピ
紹介したレシピと作り方の流れがほぼ一緒ですが、昆布の出汁を別途用事してあるところが違います。
■ヤンニョムジャン
みじん切りのにんにく2、醤油3、粉唐辛子3、砂糖1、梅シロップ2/3、コショウ少々、生姜酒2、昆布の出汁3カップ
2番目:韓国人主婦の人気レシピ
大根を先に煮込んでから、太刀魚を後で入れるレシピが一般的ですが、こちらのレシピは太刀魚から加熱しています。ズッキーニ(エホバク)のような幼いカボチャも入れて美味しそうです~。
■魚の下味:醤油2
■ヤンニョムジャン:醤油2、粉唐辛子2、みりん2~3、みじん切りのにんにく1、水飴
■出汁:水300ml+もち米粉(小麦粉)1(煮干しの出汁や、お米のとぎ汁でもOK)
水にもち米粉や小麦粉を混ぜ合わせてから入れていますが、太刀魚にスープがよく馴染みそうですね。
3番目:料理研究家のレシピ★おすすめ
韓国版『きょうの料理』番組なので、魚のさばき方から丁寧に教えてくれています。簡単ながらもとっても美味しそうなカルチチョリムです♪
■魚の下味:塩
■ヤンニョムジャン
醤油2、砂糖小さじ1、みりん2、水飴1、コチュジャン2、粉唐辛子2、コショウ少々、みじん切りのにんにく1/2、生姜小さじ1、大根の茹で汁1/2カップ
流れはほぼ一緒ですが、水の量などちょうどいい感じでチョリム料理としては理想の出来上がりに見えます。ヤンニョムジャンには、多めのコチュジャンと水飴を入れているのでとろみが出て濃いです。
4番目:料理研究家のレシピ
こちらも韓国版『きょうの料理』番組から有名な料理研究家のレシピです。映像は少し古いですが、丁寧に作る時の一番基本となるレシピだと思ったので載せました。
■ヤンニョムジャン(30分熟成)
醤油3、みじん切りのにんにく2、酒2、粉唐辛子2、コチュジャン1、生姜1/3小さじ、コショウ少々
■出汁
昆布、煮干し ※出汁に大根を煮込む
煮込んだ大根、太刀魚、出汁の一部、ヤンニョムジャンを別の鍋に入れて煮込む流れです。弱火で長時間煮込むのが美味しいとのことです。
5番目:南大門市場のお店レシピ
人気歌手ソン・シギョン出演の料理バラエティ番組『오늘뭐먹지? 今日何食べる?』で、南大門市場でカルチチョリム専門店を長年やっている方がレシピを紹介しています。
■ヤンニョムジャン
醤油5、砂糖1、水飴1、粉唐辛子4、みじん切りのにんにく1、みじん切りの生姜1/3、酒1、コショウ1/2小さじ、ダシダ少し
■出汁
大根1/2本、ネギ1本、玉ねぎ1個、煮干しひとつかみ、昆布1枚
ヤンニョムジャンに韓国万能調味料ダシダ(Amazon 楽天)を少し入れています(この番組のスポンサーにダシダを作っている会社CJが入っているのがちょっと気になりますが^^;)。手軽に作る時にはダシダが便利ですね。
動画には、ヤンニョムジャンの部分のみ出ていますが、韓国人のブログから出汁レシピを確認しました。美味しさの秘訣は、煮干しなどの濃い出汁らしいです。
その他、韓国のレシピサイトでもこの南大門市場レシピをアレンジした簡単な作り方が人気だったので、大根に昆布を入れて出汁を取るところを参考にしています。
写真付きの詳しい作り方
1大根は1.5cm厚さの半月切りに、ネギと玉ねぎは薄切りにします。
2鍋に大根+ひたひたの水(2~3カップ)+昆布を加えて火をつけます。
沸騰したら昆布を取り除きます。
昆布と煮干しの出汁が一番人気ですが、昆布だけ入れました。手軽にダシダでもOK。
3太刀魚の皮を包丁で取り除きます。
すべて取らずに平らな面の真ん中を中心に取ってください。完全に皮を取る人もいますが、この皮にはうまみもあるので少し残したほうが良いです。皮が全部ついているまま調理すると、綺麗に見えない+消化によくない問題があります。
綺麗に洗い、食べやすい長さに切ります。
塩をふって下味をつけます。
生の太刀魚をそのまま煮付けにすると、少し味が薄いので、軽く下味をつけます。
身も締まって良いです。
4調味料◎を混ぜ合わせて★ヤンニョムジャンを作ります。
◎ 醤油 大さじ4
◎ コチュジャン 大さじ1
◎ 粉唐辛子 大さじ2
◎ みりん 大さじ2
◎ 砂糖 大さじ1
◎ にんにく(すりおろし)大さじ1
◎ 生姜(すりおろし)大さじ1/3
◎ コショウ 少々
韓国は粉唐辛子、コチュジャンをもっと多めに入れますが、少し控えめにしました。辛いものが好きな方はたっぷり入れてください~。
ヤンニョムジャンの半分を鍋に加えます。
後で太刀魚と一緒に一気に入れても良いですが、先に大根に味を馴染ませる作り方も人気です。
5大根に火が通りスープが馴染んできたら、玉ねぎを加えます。
太刀魚を乗せ、★ヤンニョムジャンの残りをかけます。
太刀魚の頭も出汁が出て美味しいとのことで入れちゃいました~。
茶碗にスープを入れて、残さず…
6太刀魚に汁をかけながら、弱中火で煮込みます。
魚の匂いを飛ばすために、蓋はしないまま煮つめます。
ネギを追加します。
太刀魚に味が馴染んできたら完成です。
コチュジャンと粉唐辛子を控えめに入れたので、本場のレシピ動画より赤くないです。その分、水をもっと少なめに入れれば良かったかもしれませんね^^
辛さや汁の濃度まわりは、好みで調整してください。
仕上げに生の唐辛子を入れても良いですが、なかったのでパス。
汁の味見をして塩や醤油で味を整えたら、出来上がり~!
作った日の夜、半分食べて、二日目のカルチチョリム。
カレーと同じく、チョリムは二日目がもっと美味しいです。
ピリ辛タレに太刀魚の身が甘く、美味しかったです。
「太刀魚って味は好きだけど、小骨が多いんだよな」と隣で夫がぶつぶつ言いながら食べていました。
汁と大根だけ少し残ったので、夜は厚揚げを入れて美味しくいただきました。
材料の写真を撮っている時に
「魚臭いんだけど」と下でうろうろしていたマシュー。