スユクはいろんな韓国料理で登場する
ソウルの実家に帰ったら、父がスユクを作っていました。
韓国語のスユクとは、このように茹でたかたまりのお肉を薄くスライスしたものを指します。辞書では、
牛や豚のブロック肉をじっくりゆで、一口大に切った料理。牛肉は酢醤油、豚肉はアミの塩辛につけて食べる。
お店で「スユク(수육)」というメニューがあれば、シンプルにタレにつけて食べることが多いです。
実家の食卓に出てきた牛肉のスユク。
白いところは牛すじ(힘줄)ですが、じっくり茹でてあるから柔らかくて濃い味がします。大好きです。
スユクは、ポッサムと混同しやすいですが、ポッサムは豚肉のスユクをキムチを添えて食べたり、サンチュに包んで食べたりもする料理のことです。詳しくはこちらのレシピに書きました。
スユクの茹で汁は、翌日コムタン(ソルロンタン)になって食卓に出てきました。
これに、キムチ一品があれば、ご飯一杯がなくなるのは時間の問題です^^
実家から東京に帰る日には、コムタンスープに餃子とお餅を入れてマンドゥクッ(만두국)に変身。
いろんな韓国料理にこのスユクが乗っていますが、そのひとつが冷麺。
韓国の冷麺専門店に行くと、スユクメニューが必ずあります。冷麺の具のスユクだけがたくさん出てきますが、酢醤油などにつけて食べます。そこそこ良い値段~。
おじさんたちが、このスユクをおつまみにお酒を飲んでいる姿を時々見かけます。
ソウルの実家に帰省。食卓の風景
新型コロナが流行る前の今年1月。
ソウル駅の前で、いつものように両親と待ち合わせ。家に向かいました。
家に着いたら、ウェルカム柿。
柔らかく熟したものですが、冷凍庫で凍らしておいたものがいつもいっぱい入っています。
夜12時半でしたが、父がスユクの仕上げ作業をしていました。
大きな鍋を持ってベランダの寒いところに置きました。茹で汁を冷まして、上に浮かんだ白い脂などを取り除くと言っていました。暑い夏は冷蔵庫に入れるらしいです。
そういう作業で綺麗なスープになるとのこと。
柿を食べながら、テレビを見ていたら、南大門のグルメを紹介している番組が~
先週「アナザースカイ」でちょうどIKKOさんが紹介したカルグクス(うどん)ストリートにある店でした。
「다 못 먹겠어요. 너무 양이 많아서」の字幕は
「全部食べきれません。あまりにも量が多くて」の意味。
IKKOさんが紹介したお店(コジェシッタン)がビビンバ+カルグクスセットで600円と言っていたので、同じ値段かなと思います。この放送からも美味しそうでした~。
翌日の朝は、母が台湾旅行でお土産で買ってきたお菓子をコーヒーと一緒に。
近所の仲良しとか同窓会の友達と安いパッケージの海外旅行にハマっていた母。
もっと年を取ったら行けなくなると言いながら、すごく楽しんでいましたが、最近は新型コロナで全然行けず...
母が朝プールに行って戻る時間に合わせて、父が朝ごはんの準備をはじめました。
うちは自営業なので、朝ごはんが少し遅めです。
生牡蠣の和え物とか
白菜キムチとカクテキとか
赤いものがばんばん出てきます。
ご近所さんからもらった白菜のキムジャンキムチを2種類を取り出して、
両方とも味見してみてと。
家によってヤンニョムが違うし、白菜の味も微妙に違うから、
キムチの味は星の数だけ。
さっきの生牡蠣の和え物。
黄色は梅シロップを漬けた梅だったような気がします。ピリ辛ヤンニョムも美味しかったです。
バンチャン(おかず)がどんどん増えてきます。
父の手作りナムル。作り置きしたものを冷蔵庫から取り出していました。
ほうれん草ナムルのピンク色の根本のところが甘い~
まだおかずが全部出てなかったのですが、待ちきれず、キムチでご飯をひとくち。
主役のコムタンが出ました。
焼き魚も出てきたから、本格的に食べ始めます~。
チョギ(조기 イシモチ)は、下記の韓定食屋さんにも出ていましたが、韓国でよく食べる焼き魚です。
白身魚ですが、東京では見たことがないです。
売っていても、夫がそれほど好きじゃないからあまり食べないと思いますけど...韓国ではとにかく人気の魚。
これは、고들빼기(コドゥルペギ)という野菜のキムチだった気がします。
日本語では、イヌヤクシソウと呼ばれる草みたいです。
薬の材料にもなる草らしくて、なんとなく体に良さそうな味がします^^
まだ、スユクはたくさん残っていました。
この日は、晴れていて。
ソウルタワーを見ながら、歯磨きをして
20年前、おばあちゃんが亡くなった時に引き取った亀三銃士に挨拶をして
父の運転で、魚市場に向かいました。
帰り道の夕日。
シロアムサウナというチンジルバンに行ってきた私と母。
おつまみのスユクを切っている父の後ろ姿。
そして、美しいスユクが食卓に出ました。